全国的にも珍しい星の神様を祀る
陰陽道ゆかりの神社
昔から興味があって、西洋占星術を勉強中の私。
日本ではどのように占星術が用いられていたのかがずっと気になっていたので、“星の神様”をお祀りしている京都の「大将軍八神社」さんに参拝させていただきました。

794年、平安京遷都の際に桓武天皇の勅願によって、大将軍神をお祀りしたのが神社のはじまり。
大将軍神とは、陰陽道や道教の信仰にもとづき、方位を司る星神といわれています。
この神の方位を犯すと厳しい咎めを受けるということで、古来から人々に恐れられてきたのだとか。
鳥肌がゾワゾワ!
宇宙の曼荼羅の中に立つ
この強そうな大将軍神のパワーを、リアルに体感できるのが「方徳殿(宝物庫)」です。
こちらでは、一つの空間の中に80体にも及ぶ神像がズラリと会し、陰陽道の宇宙観を示す「星曼荼羅(まんだら)」を立体的に表現しています。

神像の視線は空間の中央に集中するように配されているそうですが、この部屋に入るやいなや、全ての神々から凝視されているような圧迫感があります。
とにかく神様の“いらっしゃる感”がハンパないです!
日本の星よみの歴史と
星神への信仰心に触れる
方徳殿の2階には、陰陽師として有名な安倍晴明の一族が使用していた古天文暦の資料や、江戸時代の天球儀なども展示してあります。
占星術ファンはもちろん、天文学、歴史のファンにとってもたまらない空間ですっ!!
方徳殿の一般公開は5月と11月の年2回。
この機会に星神様たちの世界に足を踏み入れてみてくださいね。

境内には個性的な神様が
小さなお宮巡りで癒される
大将軍神の強烈なパワーに圧倒された後は、境内にあるお宮を巡って癒されましょう。
本殿の裏側に鎮座する「大杉神社」は、金運UPのご利益を授けてくださる神様。
そのお宮と並んでいるのは、とっても小さな「豆吉明神」さんです。
一願成就の神様なのだそう。

星に願いを、神に願いを。
摩訶不思議な神社に是非参拝してみてください!
紹介したスポット
■大将軍八神社
京都府京都市上京区一条通御前西入西町48
http://www.daishogun.or.jp
怪しさが似合うのもまた京都
百鬼夜行の妖怪ストリート
大将軍八神社が鎮座するのは、一条通にある大将軍商店街の中。
一条通は妖怪たちが練り歩く「百鬼夜行」の通り道として伝わっています。
現在では「妖怪ストリート」として人気が高まり、妖怪をテーマにしたイベントも定期的に行われているんですよ。


商店街のドンが出迎える
妖怪食堂でランチタイム
ストリートに点在する妖怪を眺めながら歩いていると、「お食事処いのうえ」の看板が。
同店の店主は、大将軍商店街の理事長を務めているお方なのです!

おどろおどろしさを表現した
妖怪ラーメンを召し上がれ!
同店のメニューの中でも人気なのが、「妖怪ラーメン」です。

闇を思わせる真っ黒なスープ(飛び散り注意)、血のような真っ赤な粉、仰々しい紫色の麺。
しかし、一口食べれば印象が一変!
京都の代表的な背脂系スープは竹炭入り、赤い粉はパプリカで、紫色の麺にはクチナシを使っています。意外にナチュラル系じゃないですか!
チャーシューは自家製で、肉好きにはたまらないこだわり。
スープには椎茸も入っているからか、旨み成分がしっかり味わえます。
「ビジュアルとコンセプトはすごいけど、味は普通」という観光グルメにありがちなガッカリは一切ありません。
むしろデイリーで食べたいほど美味しいです。
妖怪たちにもてなされる大将軍商店街で、怪しくも魅力的な世界を堪能してください♪
紹介したスポット
■お食事処 いのうえ
京都府京都市上京区一条御前西入大上ノ町73(大将軍商店街内)
http://kyoto-taisyogun.com/osyokujidokoro-inoue/