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神仏×食 ~開運の相乗効果~
Vol.47 月照寺(島根県)

境内は国指定の史跡
“静けさ”の引力がすごい

島根県松江市の城下町にある「月照寺」に参拝しました。
こちらは、大きな本堂や仏像の存在が際立った寺院ではなく、「墓所」の色合いが濃いお寺さんです。

月照寺
松江で一番有名なお殿様「不昧(ふまい)公」の墓所

月照寺は、徳川家康の孫にあたる松江藩の初代藩主・松平直政公が復興したお寺で、藩主菩提寺として歴史を重ねてきました。
そのため、境内には藩主の墓所が点在しています。

墓所が多くを占める境内は、とにかく静か。
この静寂がとっても魅力的なんです。

お墓の美しさにうっとり
「無」の空間に癒される

お墓と聞くと、怖い?と思いがちですが、月照寺の場合はお墓が芸術レベルで美しいんです!
廟門には名工による繊細な彫刻がみられるなど、藩主によって区分された墓所はそれぞれの見どころがあります。

初代「直政公」の墓所
初代「直政公」の墓所は、池の向こう側にある

月照寺のように墓所が際立つお寺は、パワースポットではなく、パワー“ゼロ”スポット。
「無」の空間に浸るのがおすすめです。

小泉八雲の随筆に登場!
夜な夜な松江を徘徊する大亀

松江といえば、怪談文学を数多く執筆した小泉八雲が有名です。
この月照寺では、その作品の一つに登場するいわくつきの亀の石像があるのです。

いわくつきの亀の石像
亀の頭を撫でると長生きできるという言い伝えもある

6代藩主の廟門の中にあるこの大亀は、八雲の作品の中で「夜な夜な松江を徘徊する」と書かれています。
実際に大亀のそばにいってみると、本当に徘徊しそうな気配を感じてビックリしました。
思ったより大きいし、結構怖いですよ(汗)。

阿弥陀如来に手を合わせて
極楽浄土に想いを馳せる

墓所が多くを占める月照寺ですが、小さいながらも美しい本堂があります。
ご本尊の阿弥陀如来に手を合わせながら、松江の歴代藩主が旅立った極楽浄土へ想いを馳せてみましょう。

月照寺の美しい本堂
本堂ではご本尊様が美しいお姿をみせている

その他、松江藩の貴重な史料がみられる宝物館もあるので、ゆっくりと境内で時を過ごしてみてくださいね。

■月照寺
島根県松江市外中原町179
https://www.gesshoji-matsue.com/

茶のくに・松江が生まれた
不昧公ゆかりのスポット

日本を代表する茶処の一つ、島根県松江市。
その茶の湯文化に大きく貢献したのが、7代藩主・松平治郷(不昧公)です。
月照寺には不昧公の墓所があり、茶室大円庵などゆかりのものが多く残っています。

不昧公が愛用した「茶の湯の井戸」
不昧公が愛用した「茶の湯の井戸」が今も残る

お寺の書院で
日本庭園を眺めながらお抹茶タイム

月照寺の境内にある「書院 高真殿」では、抹茶をいただくことができます。
気候がよい時には障子が開け放たれていて、さらに心地よい時間を過ごすことができますよ。

書院 高真殿
日本庭園の緑に癒されるティータイム

この書院には殿様が座る上段の間もあるので、是非チェックしてみてください。

不昧公が愛した名水を使用
茶と菓子から松江を感じる

茶席でいただける抹茶は、不昧公が愛用し、島根県の名水百選にも選ばれている「茶の湯の井戸」の水を使用しています。

抹茶と銘菓「路芝」
お寺の方による温かいおもてなしも嬉しい

また松江は、京都・金沢と並ぶ日本三大茶菓子の地としても有名です。
そのため市内には、沢山の和菓子店があるんですよ。

今回、茶席でいただいたのも、市内の老舗菓子店が手掛けた銘菓「路芝」です。

白胡麻入りの求肥でつくられた茶菓子
香ばしい白胡麻入りの求肥でつくられた茶菓子

松江では、いまも日常使いで抹茶を飲む習慣が残っているのだとか。
不昧公ゆかりのお寺で、そんな茶の湯文化を味わってみるのもおすすめです。

■月照寺 茶室
島根県松江市外中原町179 月照寺内
https://www.gesshoji-matsue.com/

ABOUT THE AUTHOR

柴尾真理
神社仏閣ライター。書籍「神社仏閣おちゃ巡り」シリーズの著者。各媒体でのコラム執筆、TV・ラジオの出演を通じて、“気分が上がる”寺社の魅力を発信している。分かりやすく、俗っぽい(?)ナビゲートが人気。福岡県在住。
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