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全てのメシはツマミへ通ず(その3)

スパイス料理はやっぱりビール?
意外とそれは古いかも。

インドカレーセット今や都内ならどこの駅にも1軒はあるといっても過言ではないインド料理店。

食欲をそそるスパイスの香りに、ついついつられてしまう、なんていう人もいるのでは? スパイシーで辛い料理に冷たいビールを合わせる人も多いと思いますが、こちらの記事でもご紹介したように、意外とワインが合ったりするから驚き。

でも、日本の家庭でよく食べられているカレーは、インド料理のそれとはだいぶ趣が異なります。インド料理がナンや長粒米とともに食べられるのに対し、家庭のカレーはジャポニカ米とカレー。その原型になっているのはこちら。
ライスカレーそう、欧風カレーです。
イギリスから伝わったとされています。インドのものと何が違うかといえば、小麦粉が入るか入らないか。インド料理のカレーはどちらかといえばサラサラしていて、そのとろみは野菜から出ています。

一方、欧風のカレーはもっととろりとした食感。もともとはデミグラスソースを合わせたものなのです。写真のように、グレービーポットに入れて供されるのもイギリス的。

そのイギリスのレシピによると、あくまでカレーにライスは「添える」ものであって、日本のカレーのように対を成すものではないのです。ここが日本のカレーライスとの決定的な差。

かめばかむほど甘みやうまみが出てきて味わい深い、日本のお米に合わせて進化を遂げ、ルーを入れるだけで簡単に作れるようになったものが、いわゆる家庭で食べられているカレーライスです。カレーライスさて、一般家庭で食べられるこのカレーライス。先程述べたように、カレーとごはんは対になっています。

とろりと重いテクスチャーのカレーがもっちりと甘いごはんの上にしっかりとのり、食べればごはんや野菜の甘みとともにスパイスの辛みが広がります。

もしかすると、カレーライスには今までビールを合わせていたかと思うのですが、個人的にはイマイチだと思うのです。ビールの苦みとカレーのスパイシーさが喧嘩をしてしまう感じがするからです。そこでオススメしたいのがこのお酒。

ニッカ・シードルスイート
ニッカ・シードルスイート。 比較的近所で手に入りやすいですよ。

シードルです。最近流行の兆しを見せているりんごが原料のスパークリング。こちらもヨーロッパが起源。北欧のバイキングがフランスのノルマンディにやってきた時、りんごを見つけて造ったのがきっかけと言われています。

中でもおすすめしたいのはほんのり甘いスイートタイプのもの。りんごの持つ爽やかな香りと甘みが、とろみのあるカレーライスでスパイシーになったところを洗い流してくれるだけでなく、スパイスの複雑な香りと混ざり合い、ふわりと鼻腔をくすぐります。残るのはりんごのお酒ならではの甘酸っぱさ。口の中がすっきりするせいか、カレーライスが後を引きます。

昔々の、あるカレールーのCMソングにりんごとはちみつが出てきましたよね。昭和生まれしか分かりそうにないですが。日本のカレーライスには、果物や野菜、お米の甘みがあるので、ほんのりと甘みがあり、切れの良い酸味が残るシードルがよく合うんです。

月に何度かある、家族でカレーの日。実際は忙しい合間を縫って作ったちょっぴり手を抜きたいときのカンタン料理だったりすることもありますが、そんな日こそタンブラーによく冷やしたシードルを注いで。カレーライスと合わせれば、そんな普段着の味もちょっとごちそうに感じること請け合いです。

 

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