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音楽あり美味しい食あり笑いあり 愛すべきゆるイベント『西荻ラバーズフェス』①

“西荻であいました。”

一粒でたくさんおいしそう!
西荻に行かなくちゃ…

2017年3月19日(日)、東京・杉並区の西荻窪にて、世代を超えた街をあげてのお祭り「西荻ラバーズフェス」が行われました。「西荻であいましょう。」をキャッチフレーズに掲げるこのフェスは、西荻窪のお店、住民、西荻窪を愛する人々によるこのイベントは昨年に引き続き2回目の開催です。音楽イベントあり、カフェなどからの出店あり、その他多岐にわたるジャンルの催しが行われます。

そもそもこのフェスに興味を持ったきっかけは、私こともち子が愛するバンドが出演するという情報からでした。他の催し物について調べると、敬愛する歌人で文筆家の穂村弘氏のトークショーもあるではないですか。美味しそうな出店もたくさん!

それでも、「野外か~、寒いといやだな~」とうだうだとフェスのホームページを見ていたのですが、いわゆるプ女子(プロレス女子)でもあるもち子さんの目に入ったのは、タイムテーブルに書かれた『西荻おざしきプロレス』の文字でした。「これはおいしすぎる…!行かないと損をする…!」 背中にドロップキックをくらったかのように、勇んでフェスに向かったのでした。入場無料ですし。

ほんわかムードの中に
個性的な屋台がずらり

当日は好天に恵まれて気温も温かく、外フェス日和。会場の桃井原っぱ公園には午前中からすでにたくさんの人が来ていましたが、ゴミゴミした感じではなく全体的にほんわかとした雰囲気です。

広場には西荻窪らしい個性的な屋台がずらり。カフェ、ビストロ、パン屋などの飲食店から雑貨、古書店や鍼灸接骨院まで幅広いジャンルで100を超える出店があります。もち子の目にまず飛び込んできたのは「自家製ビール」の文字。

「西荻の小さなビール工場です。今日のために作った限定ビールをどうぞ!!」

ふらふらっと引き寄せられるように早速注文。今日のフェスをイメージして作ったという“ラバーズエール”を購入しました。美しい琥珀色のエールビールです。まったりと天気のよい日曜日にぴったりな、さわやかな味でした。

近くの「喫茶ステージ」という名の野外ライブステージからは心地よい音楽が聞こえてきます。砂埃がなかなかすごいですが、とても気持ちがよい時間が流れています。

異国の屋台みたいですね

異国の屋台みたいですね…

西荻ビール工房』のラバーズエール

西荻ビール工房』のラバーズエール

知的好奇心をくすぐる
古本ステージエリアにて

広場中央に進むと、「古本ステージ」という名のイベントスペースがありました。私の目的はその次に出演される穂村弘氏とPippoさん(近代詩伝道師)のトークショーです。ビール片手にまったりしているうちにトークショーがゆるゆると開始。

Pippoさん(左)と穂村弘氏

Pippoさん(左)と穂村弘氏

テーマは「詩人と歌人の出会う場所」。
「西荻窪はどんな人が歩いていても振り向かれないから居心地がいい」という二人の西荻談義にうなずく人多数。夜遅くても書店が開いているのが嬉しいという話から、お互いのお気に入りの短歌や詩をなどを紹介する流れになりました。

印象に残ったのが、102歳の俳人、金原まさ子さんの句集『カルナヴァル』(草思社)におさめられている

エスカルゴ三匹食べて三匹嘔く

という句です。穂村氏が「これ、かっこよくないですか?」とおっしゃっていたのですが、102歳でエスカルゴ(食べたときが102歳かどうかはわかりませんが)。なんというアグレッシブな食の風景の切り取り方でしょうか。結局全部吐き出しているわけですが、食=生きる、を強く感じませんか。紹介される本はどれも興味深く、書店で手に取ってみようかな、と思わせる本ばかりでした。(私が穂村弘信者だからだけではないはず…)。

独特のムード、のほほんとした話し方で知的好奇心をくすぐる穂村氏のトークショーは、このイベントを象徴しているかのようでした。

ちなみにこの古本ステージのセットには、天蓋から糸で文字がぶら下げられていて、よく見ると「西荻窪」の文字や「晴」「食」「友」「奏」など、この場所でイメージされる言葉でした。とても粋な演出ですね。

遊牧民のゲルのようなテントに本棚を描いたセット

遊牧民のゲルのようなテントに本棚を描いたセット

②につづきます。

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