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ヴィーニョ・ヴェルデの魅力を紐解くワイン&グルメ ジャパン2017レポートその1

緑の季節に「緑のワイン」を。

「ファベックス2017」と同時開催された「ワイン&グルメ ジャパン」。世界各国のワインや食材がずらりと並ぶ中、とりわけ目立っていたのがポルトガルワインのブースです。

ポルトガルワインというとどんなものを思い浮かべるでしょうか。やはり有名なポートワインが真っ先に頭に浮かぶかもしれません。しかしポルトガルでは、ポートワインのようなアルコールを強化した甘いワインだけではなく、通常のワインも数多く造られています。

中でもひときわ目を引いたのがヴィーニョ・ヴェルデのブース。パンフレットも積極的に配布していて、活気がありました。さて、どんなワインなのでしょうか。

「緑のワイン」が意味するもの

ヴィーニョ・ヴェルデは、直訳すると「緑のワイン」。ポルトガルで緑は「若い」ことを意味し、若々しく、フレッシュでフルーティーなワインをこう呼んでいます。アルコール分も低く、微発泡で軽やかなのが特長です。生産地域はポルトガルの北東部。穏やかな気候に恵まれた地域です。日本にも以前から輸入されていて、初夏から夏にかけて、きりりと冷やして飲むのが人気です。その火付け役になったのがこちら。

「ガタオ」というおすましした猫が可愛らしいワインボトル「ガタオ」というおすましした猫が可愛らしいワインボトル「ガタオ」というおすましした猫が可愛らしいこのワイン。ボトルはこの2種類の形で展開しています。フレッシュで爽快な口あたりが暑さを吹き飛ばし、喉の渇きを癒やしてくれる、暑い時期のパーティーなどにもぴったりのワインです。

一方で、「ガタオ」に代表されるタイプのワインばかりではなくなっているのが最近のヴィーニョ・ヴェルデ。その魅力について聞いてみました。

伝統を大切にしながら新たな魅力を探る

最初に訪れたのはミーニョという地区にあるA&D ワインズのブース。こちらのワイナリーでは昔ながらの土着のぶどう品種が中心のヴィーニョ・ヴェルデを醸造しています。
A&Dワインズのミゲル・アルヴェスさんがワインの説明をしている様子A&Dワインズのミゲル・アルヴェスさん。ワインの説明をしていただきました。

独り言を意味する「モノローゴ」という、品種別のヴィーニョ・ヴェルデを最初に試飲させていただきました。中でも酸が高い品種だというアヴェッソ種を使ったワインはフレッシュな酸が心地よく、はつらつとした印象です。
モノローゴシリーズのボトルモノローゴシリーズのボトル。左からアヴェッソ、アリント、シャルドネ。ラベルもとてもスタイリッシュです。

「でもこういうタイプのものばかりではないんですよ」とミゲルさん。次にカーサ・ド・アッラバルデというワインを試飲しました。わずか5ヘクタールの畑から生まれるワインで、アヴェッソ、アリントといった土着品種の他に、スペインでは人気の品種、アルバリーニョがブレンドされています。こちらはぐんと洗練された雰囲気で、口あたりもなめらかです。

「昔からの品種を生かしながら、アルバリーニョやシャルドネなどの、世界的に知られるぶどうを使ったものも造っています。最近はヴィーニョ・ヴェルデといってもいろいろなタイプのものをさまざまなワイナリーが造っていますが、あくまでフレッシュで爽やかなワイン造りを心がけています。それがヴィーニョ・ヴェルデですから」

そうした「ヴィーニョ・ヴェルデらしさ」を大切にするワインがある一方で、プレミアムワインに特化したワイナリーもあります。

親しみやすいワインからプレミアムワインへ

ソアリェイロという、スペイン国境近くにあるワイナリーのブースソアリェイロという、スペイン国境近くにあるワイナリーです。こちらはアルバリーニョを中心に栽培しており、その高い品質から、ポルトガル屈指の生産者として知られています。

ポルトガル最北端の土地は山々に囲まれ、アルバリーニョが育つのに適した条件が揃った場所。大半のぶどうは有機農法で栽培され、最新の設備で醸造が行われています。現在日本には4種類のワインが輸入されているそうです。輸入販売を行っている木下インターナショナル株式会社の高橋憲悟さんにお話を伺いました。

4種類試飲をさせていただいた中でも、ワイナリーのフラッグシップといえる「ソアリェイロ」が強く印象に残りました。アルバリーニョのみをステンレスタンクで醸造したワイン。柑橘系の香りが豊かで、骨格がしっかりした印象。口あたりもなめらかでふっくらした感じがします。

「同じヴィーニョ・ヴェルデの中でも、微発泡ではなく、アルバリーニョの特徴でもある、丸くやわらかで複雑味のある、プレミアムワインのみをソアリェイロでは造っています。アルバリーニョは、スペインではだんだんと値段も高騰してきていますが、まだまだ手頃なのも魅力の一つ。ヴィーニョ・ヴェルデの新しい魅力をぜひ試していただきたいです」

従来の微発泡で軽やかなタイプのものから、複雑味のあるふっくらしたタイプまで。あれこれと楽しむには、初夏から夏は絶好の季節。見かけたらぜひ手にとって、その奥深さを体感してみてください。

 

 

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